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- 健康と水 -


生活習慣病はこんなとこから

ガン(30%)・心臓病(15%)・脳卒中(15%)で、それらが原因で亡くなる人が全死亡者(92万人) の約60%(55万人)を占めているのです。(厚生省 平成9年人口動態統計より)
それ以外にも糖尿病、痛風、骨粗鬆症、肝臓病、腎臓病が生活習慣病と呼ばれている病気です。糖尿病患者に限っても、 その数は実に740万人、その予備軍は更に880万人いるといわれています(平成14年)。

これらの病気は平成8年以前では「成人病」と呼ばれていたものですが、もともと「成人病」という名称は医学用語ではなく、脳卒中や心臓病の予防対策を行うにあたって厚生省が便宜的に作った行政的な用語でした。そして「成人病」といえば、歳をとれば避けることのできない病気のイメージを持たれておりましたが、実はそうではなく、時に子供の頃からの悪い生活習慣の積み重ねが発病や病状の進行に関与していることが明らかになり、「生活習慣を改善できれば疾病の発 症や進行を防ぐことができる」ということを広く意識してもらうために、厚生省が平成8年に「生活習慣病」という名称に変えることにしたのです。

病気はこんなとこから

- 酸素から -
私たちは、生きるために酸素を呼吸や皮膚や飲み水など様々のところから体内へ取込んでいます。酸素は人の生命にかか わる働きをしますが、酸素の2%程度は体内で活性酸素になります。 この活性酸素は免疫の元であり極めて重要な存在ですが、逆に私たちの身体にとって有害な物質でもあります。生活習慣病の90%はこの活性酸素が原因と言われており、ガン・脳梗塞 ・心疾患・糖尿病などの発症を引き起こすと言われています。

- 食事から -
食事は生きるための行いであり、喜びや楽しみでもありますです。しかし、栄養の偏った食事、塩分・脂肪分の大量摂取は、身体機能を狂わせ体内に脂肪、コレステロール、老廃物を蓄えてしまい。やがて血液がドロドロ状態になってしまい、 血液の流れが悪くなり栄養分や酸素の運搬を阻害することでしょう。その結果、高脂血症、高血圧症を伴い片頭痛、不整 脈など身体に様々な不調をきたすことになります。

これらの病気というものは、日頃の生活習慣の改善により予防できるということです

しかし、生活において食事や運動に気を使うというのはなかなか出来ることではありません。
そこで注目していただきたいのが、身体の約70%を占める水分です。

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私たちの生命に欠かせない水

水は人間の生命と健康を維持するため必要不可欠なものです。下の表を見ても分かるとおり人体に占める大部分が水分です。新生児では約80%、成人では約60%が水分でできているといわれています。
私たちの体内の水分がわずか1%失われただけで、のどの乾きを感じ、2%で脱水症状が始まると言われています。また、10%が失われると病的状態になり、20%が失われると生命に危険を及ぼす状況になります。ですから、水分をこまめに摂ることが重要になってきます。


水の働き

水分が人体にとってどんな働きをするのでしょうか?大きく3つ挙げられます。

1.栄養の運搬

摂取した栄養成分は水に溶かされ、血液とともに全身をめぐっています。血液中の水分量は91%で体に必要な栄養素や酸素を体の隅々まで運んでいます。
しかし、体内の水分が不足すると血液の水分も不足してしまい血液の粘度が高くなる、いわゆる「ドロドロ血液」になってしまいます。これではせっかく摂取した栄養成分や酸素を全身に上手くいきわたらせることはできないでしょう。
さらに、ドロドロになった血液では、血液の流れも悪くなりますから、栄養成分を運ぶ働きが弱まり、体内に十分な栄養が行き渡らなることでしょう。

2.老廃物の排泄

体内の血液は、腎臓を通過しクリーニングされています。このクリーニングが行われなければ、体内に老廃物が溜まってしまいます。腎臓は、血液の中の不要物を多量の水分(毎日約180リットル)と共にろ過しています。その後、まだ必要なものと水分を再び吸収し、残った不要物と水分を尿として膀胱へ送っています。 成人で健康な人の1日の排尿量は、平均で1〜1.5リットル。最低でも500ミリリットルの尿を排泄しないと老廃物(新陳代謝など多くの化学反応の後に出る不要な成分など)を出し切ることができないと言われています。
腎臓はまた、体内の水分調節にも一役買っています。水分の補給が少なければ尿を濃縮し水の排出を減らし、多ければ尿の量を増やして余分な水分を放出し、体内水分量のバランスをも保っているのです。

水分が不足すると、血液が「ドロドロ」になり、腎臓に多大な負担をかけることにもなります。また、不足する水分を補おうとするので浄化しきれないキタナイ水分と血液が再び利用されることになり、老廃物や毒素が次第に蓄積することでしょう。

3.体温の調節

私たちの体温は36度〜37度ですが、体温が数度上がると体調を崩し、場合によっては死に至る危険性も出てきます。このように体温の調節というのは、人が生命を維持する上でとても大切な働きをしています。
水には熱しやすく冷めにくいという特徴(水の比熱)がありますが、熱を持ったまま安定する特性があるため、私たちの体温は36〜37度を保つことができるのです。また、汗をかくことも、体温を一定に保つための重要なシステムなのです。水は蒸発するときに熱を奪う性質を持っており(気化熱)、汗をかいたときにこれが利用されます。つまり、皮膚から汗が蒸発するときに熱が奪われるため、皮膚表面の温度を下げ調節しています。
人間は皮膚から350ミリリットル、呼気から550ミリリットル、無意識のうちに蒸気の形で水分を排泄(不感蒸泄)しています。これは、代謝活動の結果発生した余分な熱を、水の気化熱にかえて蒸気として外へ出しているということです。

体の水分が不足すると、この機能が弱まり上手く体温調節ができなくなります。


水分の補給

人間の体にとって水を飲むことは非常に大切です。生活の中でどのようなタイミングでどのように水を飲めばよいのでしょうか?

1.一日の摂取目安

人間の体が1日に排泄する水分の量を合計すると、約2.5リットルにもなります。主な排泄分は、尿や便として約1.5リットル、不感蒸泄として約1リットルになります。健康な人は、1日の排泄量とほぼ同じ約2.5リットルの水分を飲食物から補給する必要があります。食事で約700ミリリットル、代謝水で300ミリリットルの水分を摂取できるとすると、残りは約1.5リットルを飲料水から摂取することになります。

2.効果的な水分補給

水分補給として理想的な方法といわれているのは、一気にたくさん飲むのではなく、1回にコップ1杯程度(200ミリリットル)の量の水を一日に7〜8回飲み、一日の必要量(約1.5リットル)を補給する方法です。
「一日にそんなに水を飲めない」と思う方もおられるでしょう。
朝起きた時にコップ1杯(約200cc)、食事の度に1杯ずつ(合計3回)、入浴後に1杯、就寝前に1杯、これで1.2リットルを補給することができました。もう残りは後300ミリリットルです。後は運動をした後などに取れば1.5リットル達成しました。
この様に水を飲むようにすれば、それほど苦痛には感じないのではないでしょうか。

水を取らなければいけないからといって、水分を過剰に摂取した場合、内臓に負担がかかり体がだるくなったり消化不良を起こしたりすることがあります。一度に大量の水を摂取しないように注意が必要です。


体内の水不足は、さまざまな病気を引き起こす原因になります。 例えば、血液中の水分が減ってしまうと、血液の粘度が高くなり、「ドロドロ血液」になります。ドロドロになった血液は毛細血管に流れていかなくなりその周辺の細胞が死滅することにつながります。また、太い血管も脂肪やコレステロールが付着して血管を細くします。これが動脈硬化の始まりで脳血栓や心筋梗塞といった病気になりやすいと言われています。また、熱中症や脱水症状なども水分不足が引き起こす危険な状態です。
人が「のどが渇いたな」と思ったときには、すでに体内の水が不足しています。「のどの渇き」を感じる前に、こまめに水分を補給するように心がけなければならないということです。
かといって、のどが渇いたから、ビールやお酒を飲んでしまうと、逆に水分が取られる事になります。


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